------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2016年1月5日
本田さんこんばんは。
ottava salone としては今日が最後ですね。
今までの夕べの楽しい時間を本当にありがとうございました。
本田さんにいつかメールしたいな〜と思っていた話題に飛行機の事があります。
わたしも結構飛行機好きで、有名な飛行機雑誌エアークラフトは全号持っているほどです。
本田さんはスピットファイアーのお話を良くされるのですが、
イギリスの飛行機は流線型を生かしたスマートなものから、
結構グロテスクな何でこんな飛行機を作ったのだろうというものまで非常に個性的だと思うのです。
その中でわたしの一番好きなイギリスの飛行機はフェアリーソードフィッシュです。
第二次大戦中近代的な全金属の単葉機が活躍する中で、
このフェアリーソードフィッシュは金属の骨組みでありながら布張りで、しかも複葉機でした。
しかし重たい魚雷を搭載し哨戒機として、あるいは偵察機として立派に活躍したとのことです。
小回りが利き操縦性は抜群で、あまりに速度が遅すぎたので敵艦の大砲の想定速度以下となり弾丸が機種の前を通り過ぎたそうです。
また追いかける飛行機もあまりにソードフィッシュが遅すぎるため失速してしまうほどだったとか。
こちろん艦上攻撃機としての着艦性能が抜群であったことは言うまでもありません。
こんな古風な飛行機ですが航空母艦に収納される時は主翼が胴体方向に平行になるように折れ曲がり、
ギミックなところがかなりマニア心をくすぐります。
きょうはゆっくりとした働き者のフェアリーソードフィッシュに似合う曲として
ヴォーンウィリアムス交響曲2番「ロンドン交響曲」3楽章をリクエストしますのでよろしくお願いします。
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年9月23日
ゲレン大嶋さんこんばんは。
この連休中は20日はアクアラインを渡って横浜に行きましたが、あまりの道の混みようにへとへとになってしまいました。
その後はあまり遠出をせず庭の手入れをしながらゆっくりとすごしました。
今年は思いの外ザクロが豊作で(一つの木で90個も実がなったんですよ)ジュースにして家族に飲ませたら好評でした。
ザクロの実を剥くこと四時間、その間にブラームスの交響曲全集を聴くことができて満たされた気分になりました。
今日のお題の「心と体に優しいクラシック」として、ブラームス交響曲4番2楽章をリクエストします。よろしくお願いします。
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年9月17日
斎藤さんこんばんは。
斎藤さん知ってましたか。
成人式の着物って二年前から予約しておくってこと!
先日妻と娘に従って近くの着物屋さんに行きました。
「いっぱい御試着なさってください〜」の声に乗せられて、
娘は10着位試しました。
そして最後に残った一着にしようと決めました。
事前にレンタルと新品が混ざっているという事は知っていましたが、
やはり見た目に惹きつけられて新品の着物を買う羽目になってしまいました。
お会計の相談をした時の値引き前の金額にめまいを覚えましたが、
相談後の金額を見てとりあえず気を取り直しました。
今は着付け、髪のセット、写真など全部セットで入っているんですよね。
おまけに卒業式用の袴も無料で貸して下さるとのこと。
実は妻は事情があって成人式を上げることが出来なかった経験を持ちます。
その話を聞いてお店の人が好意で妻にも振袖を着せてくださいました。
ホントうれしくてわたしももらい涙を流してしまいました。
娘の一生に一度の貴重な体験を、家族で共感できた思い出に残る一日でした。
ローンの契約で骨を折って下さったお店の人に、
翌日電話でお礼をしたら、お店の人が感激して後日お手紙まで送ってくださいました。
今日は成人式の着物選びに似合う一曲として、
ショパンのピアノ協奏曲1番2楽章をよろしくお願いします。
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年9月9日
ゲレン大嶋さんこんばんは。
わたしは今から34年前の昔、学生会で新聞作成を担当していたのですが、
その時ふとあるきっかけから昼休みのレコードコンサートをやることになってしまいました。
どのような音楽をかけたらよいか悩みましたが、
当時流行っていた槇村さとるさんの『愛のアランフェス』の人気にあやかって、
アランフェス協奏曲を選びました。
演奏はぺぺ・ロメロ、ネヴィル・マリナ―、アカデミー室内管弦楽団のものでした。
当時この曲を知っている人は非常に少なく、
視聴覚室に40人くらいの方が集まってくれたとお思います。
聴いた後でみんな「いい曲だったね」と褒めてくれました。
わたしにとってアランフェス協奏曲は、
他の人よりちょっとおしゃれを実現できたプチ自慢の曲でもあります。
今日はいつもあまり聴く事のない3楽章をよろしくお願いします。
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年9月1日
本田さんこんばんは。
今日はわたしがottavaを聴き始めた時から特に親しくさせていただいた、
岩太郎さんのお誕生日です。
いつもご出張が多い激務の中で、
これからも健康が守られてお仕事の上に、
ご家族の上に祝福が大いにありますようにお祈りいたします。
鷲のように高く空を舞うことが出来るようにとプレゼントの曲を選んでみました。
実はこの曲2年前にも岩太郎さんにお贈りしました。
今日再びシベリウスのヴァイオリン協奏曲2楽章をリクエストしますのでよろしくお願いします。
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年12月17日
【キッズスペシャル】
斎藤さんこんばんは。
わたしは中学校1年生の尾束光と申します。
今年から吹奏楽部に入ってサックスを吹いてます。
わたしはスタン・ゲッツさんの星影のステラを聴いて、
あんな流麗なんだけど人生の哀愁を感じさせるようなプレイヤーになりたいと決心しました。
どうしたらサックス上手になりますか。
うちのバンマスに聞いてもイマイチなんです。
斎藤さんどうぞよろしくお願いします。
ラジオネーム「尾束光」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年10月29日
斎藤さんこんばんは。
だらりあん自慢コーナーにエントリーです。
わたしの職場で議論になっていることがあります。
おしっこをした後でぶるっと震えるのは何故か。
<ヒートバランス説>
おしっこをすると体内から熱が外部に放出されるため、
ヒートバランスが崩れて熱を補おうとして体が震える。
<圧力バランス説>
大量のおしっこをすると膀胱が大幅に縮むため、
体内の圧力バランスが崩れ体を縮めようとして震える。
<検証方法案>
おしっこしながら約40度のお湯を飲んだ場合体は震えるか?
震えなければ次におしっこしながら冷水を飲んだ場合体は震えるか?
未だ検証に至らず結論が出てません。
だらりあんの曲として、ストラヴィンスキー「プルチネルラ」から
第7曲ヴィヴォをよろしくお願いします。
ラジオネーム「ピッカリング」より
●2015年9月28日
斎藤さんこんばんは。
OTTAVAマグカップ第二弾買いました。
第一弾を買い損ねたので嬉しいです。
マグカップについてあれこれ考えているうちに、
こんなものがあったらと妄想しました。
商品名「コップのしげるん」です。
添付の案をご覧ください。
こんな風なものをプレゼンター全員分揃えて、
OTTAVAの事務所の一階にがちゃがちゃで置いてみてはどうでしょう。
シークレットはスタジオ入場券なんていうのもいいですよね。
是非ご検討ください。
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年9月11日
モーリーさんこんばんは。
先週の宿題、「ブリトーを食べよう」をやってみました。
生地は近所のスーパーに売ってなかったので、インターネットのレシピで作ってみました。
具はチーズ、ハムを中心にオイルサーディン、庭のバジルを載せて、レンジで一個当たり30秒温めて出来上がりです。家族には好評でした。
<生地(トルティーヤ)レシピ>
薄力小麦粉 300g
コーンスターチ 30g
ベーキングパウダー 5g
塩 5g
砂糖 10g
オリーブオイル 大さじ3杯
お湯 200g
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年9月1日
本田さんこんばんは。
今日はわたしがottavaを聴き始めた時から特に親しくさせていただいた、
岩太郎さんのお誕生日です。
いつもご出張が多い激務の中で、
これからも健康が守られてお仕事の上に、
ご家族の上に祝福が大いにありますようにお祈りいたします。
鷲のように高く空を舞うことが出来るようにとプレゼントの曲を選んでみました。
実はこの曲2年前にも岩太郎さんにお贈りしました。
今日再びシベリウスのヴァイオリン協奏曲2楽章をリクエストしますのでよろしくお願いします。
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年7月21日
斎藤さんこんばんは。
先週ブラームスのドイツレクイエムについてメールさせていただきましたがその第二信を送ります。
ドイツレクイエムのことを色々調べると、歌詞に、キリストの十字架、受難、復活に触れている場所がないとか、
救済の意味やキリスト者の希望についても触れられていないため、
教会で宗教曲として上演する場合、教義的に問題ありと考えられたとありました。
ブラームスは、音楽家であると同時に神学者であるラインターラーに宛てた手紙の中で、
「意図的にヨハネによる福音書第3章16節は避けた」と言っているとのことでした。
ヨハネによる福音書第3章16節
神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。
確かにブラームスはキリストの復活についての信仰は消極的であったかも知れません。
しかしドイツレクイエムの歌詞を見ると、
冒頭の一句は最もイエスキリストらしい誰でもが知っている有名な聖書箇所であるし、
更に聖書の御言葉の力を強く信仰している聖書個所が随所に選択され、
恩人のシューマンや母親の死を契機に取り組むにふさわしい最高の芸術を創り上げたと思うのです。
失ったものを超えて歩みだすために、目指すべきものは芸術も宗教も同一であり、
精神の勝利と自由を勝ち取るために私たちに贈られたブラームスの証であると確信した次第です。
取りとめのないメールですいません。
まだしばらくこの曲への感動は続きそうです。
ラジオネーム「ピッカリング」より
---------------------<前回メール>------------------------------------------
斎藤さんこんばんは
最近わたしはブラームスのドイツレクイエムに目覚めました。
ブラームスを得意とするある演奏家のCDに出会って初めてこの曲の良さが分かったのです。
(斎藤さんにだけ内緒でお伝えすると、それはケンぺ/ベルリンフィルの演奏です。)
今まで聴いた演奏は荘厳な格調高い、どちらかといえば近寄りがたい演奏でしたが、
今回聞いた演奏はまるで羽根布団にくるまるかのような、優しさと平安に満ちた演奏でした。
斎藤さんは演奏の違いで目からうろこが落ちるという経験は沢山おありでしょうが、
わたしにとっては大変貴重な体験で生涯の財産になるような出来事でした。
しばらくドイツレクイエムをマニアックに攻めてみたいと思います。
今日はドイツレクイエムからどの曲でも良いので一曲よろしくお願いします。
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年6月18日
斎藤さんこんばんは。
最近わたし少し痩せたんです。
数か月で1.5キロ。
理由は妻が毎朝、毎晩作ってくれるスムージーです。
基本はリンゴジュースベースにセロリ、小松菜とレモンを少し入れた野菜ジュースです。
これを飲むとお腹がいっぱいになって、ご飯をあまり食べなくなるのです。
明らかにお米は半分の量になりました。
もう一つ、ダイエットだけでなく、
スムージーは精神的に非常に落ち着いて、
しかも気持ちがアゲアゲになります。
全然イライラしなくなったし、
仕事も、もう何でも出来るような感じです。
今日はスムージーでアゲアゲな一曲として、
モーツアルトのプラハの一楽章をよろぴく。
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年5月14日
音楽じまん西東(千葉)
斎藤さんこんばんは。
わたしは千葉県袖ケ浦市に住むクラシックファンです。
千葉県は千葉市より北は音楽施設も豊富でクラシック音楽に触れる機会を得やすいのですが、
千葉市より南はもはや別の県と呼ぶべきで、どちらかといえばちょっとさみしい感じがします。
例えば袖ケ浦市にはわたしの知る限り、新譜のCDショップもなく、
市民会館はありますが、クラシックコンサートの開催も頻度は少ないです。
(身の回りには楽器を弾く人とか、クラシックファンも多いのですが不思議です。)
こんな環境の中で、いかにクラシック音楽をサバイバルに楽しむかといえば、
もっぱら中古CDショップめぐりに精を出しています。
わたしはCDを物色するのが大好きで、
某中古CDショップの袖ヶ浦店、木更津店、君津店、浜野店、辰巳台店などの南房総地区を巡回しています。
田舎町の店に面白いものがあるの?とお思いでしょうが、
新宿、御茶ノ水や千葉にもある某某中古CDショップは大方正しい査定がなされていて、
掘り出し物を見つけることは難しいです。
しかしわたしの回っているこれらの店はクラシックにあまり詳しくないと見えて、
かなりエキサイティングな経験をすることが出来ます。
最初に280円、500円のクラシックコーナーを見ますが、
本命は280円、500円のロックコーナーに隠れています。
ここでライヒ、ペルト、シェーンベルグの他数多くの現代音楽作品に出合うことが出来るのです。
(ロックと間違えちゃうんだな〜。)
もちろん現代音楽だけでなくネーメ ヤルヴィのシベリウス交響曲全集を500円でなんてことも。
まだまだお店の人にはクラシック音楽に詳しくならずにこのままでいてほしいなんて思いながら、
やっぱりもっと文化的な生活に憧れているわたしでした。
(誰か南房総のいいとこ教えて下さい〜。)
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年5月6日
斎藤さんこんばんは。
ゆるキャラ案募集とのことで、
妻と共同で考えて見ました。
いつまでも音楽を愛する者でありたいという思いから、
「OTTAばーさん」、「OTTAじーさん」というキャラクターを提案します。
よろしくご検討ください。
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年5月6日
斎藤さんこんばんは。
OTTAVAシールを車に貼った時のカバー用透明シールについて、
5月6日の検討状況を報告します。
カバー用の透明シールは私の住むような田舎町では中々入手できませんでした。
ホームセンター、カーショップを何軒も巡りましたが思うような製品はなかったです。
インターネットを調べるとステッカーキットの透明シートを使うか、
警察署に行って車庫証明表示用の透明シールをいただくかが手堅いやり方だと分かりました。
しかしキットはインターネットで注文して2000円程度かかるし、警察署にも行くのも縁起が悪いと思いました。
この様にして連休最終日お財布に優しく、今日何とかしたいという思いから、
意を決して100円ショップに向かいました。
(ステッカーを貼る前に考えることの出来ない性格を情けなく思っています、本当は!)
その前にステッカーカバー用のシールの要求事項と一般的プラスチックの特性を調べました。
耐水性 耐熱性 耐候性 備考
@ビニール(塩化ビニール) ○ △ ○ 加熱で黄変する
(ビニールシート)
Aポリエチレン(PE) ○ ○ × 光に当たって劣化する
(スーパー袋)
Bポリプロピレン(OPP) ○ ○ × 光に当たって劣化する
(透明荷造りテープ)
Cポリエチレン
テレフタレート(PET) ○ ○ × 光に当たって劣化する
(ペットボトル)
Dアクリレート樹脂 ○ ○ ○ 耐候性に優れている
(UV防水スプレー)
Eポリエステル樹脂 ○ ○ ○ 耐候性に優れている
(車庫証明シール)
ステッカーキットの透明シートはポリエステルフィルムでやはり車庫証明シールと同一の物でした。
しかし残念ながら100円ショップでは入手出来ません。
私の選んだ方法はポリプロピレン(OPP)の透明荷造りテープで表面をカバーした後、その上にアクリレート樹脂の入った防水スプレーを散布するというやり方でした。
この方法が成功するという保証はありませんので、
よい子のみなさんはとりあえず真似しないでください。
わたしがこの夏の実験を通して、成功すれば再度報告させていただきます。
なお今回貼り付けたOTTAVAシールの横に防水スプレーを散布しないポリプロピレン(OPP)の透明荷造りテープを貼りましたので、
防水スプレーの効果も合わせて検証できるかと思います。
それではみなさん4か月後にお会いしましょう。
ラジオネーム「ピッカリング」より
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年5月5日
斎藤さんこんばんは。
今年のラフォルジュルネは5月4日に行くことが出来ました。
そこで2つのコンサートを聴くことが出来たので報告いたしたく、
メールしました。
1コンサートNO341
オーヴェルニュ室内管弦楽団、ロベルト・フォレス・ヴェイセス指揮
ベンジャミン・ブリテン追悼のカントゥス他
実は当日の朝わたしは出がけに妻と娘の二人と大喧嘩をして出てきて最悪の気分でした。
それでも何とか朝早いコンサートの切符を手にすることが出来て、
少し気持ちを取り戻すことが出来ました。
席に着いたらわたしの前には幼稚園生位の男の子二人と両脇に
お父さんとお母さんの二人が腰かけました。
わたしは嫌な予感がしましたが、
一曲目のバッハピアノ協奏曲5番では案の定男の子がオペラグラスを頻繁に取り合ったり、
あたまを動かしたりで、両脇のお父さんとお母さんは子供を制するのに必死な様子でした。
まいったな〜と思いながら、わたしは朝妻が言ったことを思い出しました。
「どんな人も色々問題を抱えていて、そんな慌ただしい生活の中でも、
一生懸命音楽を楽しんでいるのよ。」とわたしに諭した言葉を思い出し、
ひょっとしたらこのお母さんとお父さんは、
子育ての中で一生懸命音楽を求めてこの席に座っているのだなと思いました。
そして「神様、どうぞこのお二人に安らぎの一時をお与えください。
二曲目のカントゥスだけはどうぞ静かな環境をお与えください。」と祈りました。
二曲目のカントゥスの鐘の音の荘厳さに、二人の男の子は驚きの顔を見せましたが、
それに続く弦楽の天国の調べを聴くや、直ちにオペラグラスを放し、
両脇のお父さん、お母さんの膝に顔をうずめ静かに寝入ってしまいました。
CDで聴くこの曲はどちらかと言えば雪の舞い散る冷えた光景を思い浮かべがちですが、
この日の生の演奏は心の中の霊が湧き出でて全身が熱く燃えるように感じました。
涙の声を前の席の子供たちに悟られないように必死でこらえました。
曲の最後に鐘の音がかすかに響く余韻が約7秒位続き、
そうして場内からひときわ大きい拍手が沸き起こりました。
最後にはやんちゃな男の子二人も真剣な面持ちで拍手を贈っていました。
2コンサートNO343
ローザンヌ声楽・器楽アンサンブル、ダニエル・ロイス指揮
ヘンデル「主は言われた」(デキシット・ドミヌス)他
二曲目のヘンデル「主は言われた」(デキシット・ドミヌス)は初めて聴く曲でした。
歌詞の聖書引用箇所である詩篇110編は、
ダビデの時代まだ見ぬイエス・キリストの栄光を予言する書として有名なものです。
受難のテーマになぜ再臨の歌を選んだのだろうかとふと思いながら、わたしは考えました。
マタイの受難曲ですらその曲の中に苦難だけでなく将来の栄光の表現を見ることが出来る。
したがって今日の再臨の歌も単に喜びだけでなく、
その基礎となった十字架の受難を思う事が出来るはずだと考えました。
一曲目から躍動感のある瑞々しい命に溢れた素晴らしい演奏でした。
合唱は少人数でそれぞれのパートがくっきりと明確に区分され、
鮮明に透明感を持って響き、かつ考えられないくらいの声量が迫ってきました。
まるで灼熱の中でオレンジの切り口から滴る果汁を飲んだかのような潤いを感じました。
そしてステージに立つ演奏者の姿のコントラストが強烈に迫り、
輝きの中にめまいを覚えたほどです。
しかしその輝きをより際立たせるがごとく、
喜びの歌声の中に同時に受難の悲哀の影はっきりと感じることが出来ました。
1曲目から9曲目まで夢のような時間が過ぎました。
初めてメサイアを聴いた時の様な充実感を味わいました。
少人数の割には非常に声量豊かな演奏だったという事ではありません。
その評判に相応しい緻密でしなやかで染み入る演奏だったという事ではないのです。
わずか35人の合唱と2人の声楽家、そして小編成の器楽アンサンブルが、
Cホール1500人の聴衆を圧倒し、言葉を失わせ、
その身を震わさせて、心の鎖を解き放ったのです。
演奏後は声援と拍手と団員の足踏みが繰り返され、
宗教曲に相応しくない第九に勝る熱狂が場内を包みました。
追伸:サイン本当にありがとうございました。大切に寝室に飾っています。
ラジオネーム「ピッカリング」より 。
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●2015年4月23日
【映画とクラシック】
斎藤さんこんばんは。
オーケストラの物語を取り扱った映画は沢山あります。
そしてそれらの映画は思いっきりコミカルで、
ラストシーンで思いっきり泣かせなくてはなりません。
落ちぶれた指揮者と同様に札付きの団員、
そしてそこにいまだかつて想像もしたことのない奇跡が湧き起こらなくてはならないのです。
わかっちゃいるけどやめられない。
まるでカラータイマーが点滅する最後の最後で怪獣をやっつけるウルトラマンを応援する如く
何回この手の映画が上映されてもつい見に行ってしまいます。
しかし映画「オーケストラ」このレベルを遥かに超えています。
指揮者や団員の落ちぶれ方が尋常ではない、
あきらかに無理だろ〜と思える障害をごり押しして、
やっと手にしたコンサートをリハーサルなしのぶっつけ本番で臨むという所も完全にクレイジー、
しかしそのどたばたの中で登場するバイオリニスト「アンヌ・マリー・ジャケ」は美しすぎるし、
その生い立ちがかわいそすぎて、応援したくなる気持ちはソチの真央ちゃん級。
最後のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のシーンは指揮者「アンドレイ」がなぜ強硬に彼女の出演にこだわったのか、
そして団員とも深いかかわりのあるその生い立ちが明らかにされ、
それに比例するがごとく団員の演奏が神がかったものとなり観る者の胸が溢れそうになるのです。
シーンと音楽が同じくらい重要な役割をもって迫ってくるのは、
やはりオーケストラの物語を題材に扱っている映画ならではのものでしょう。
映画とクラシック、わたしのおすすめは映画「オーケストラ」のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲です。
ラジオネーム「ピッカリング」より